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【紹介】全国学力・学習状況調査

 「全国学力・学習状況調査」の内容が白中だよりに書かれていましたね。「全国学力・学習状況調査」は全国の小学6年生と中学3年生を対象に行われている調査で,その目的はざっくりと,

 1.教育水準の維持向上、教育施策の改善

 2.教育指導の充実や学習状況の把握

 3.継続的な検証サイクルの確立

とされています。白中だよりにも「どういう施策をしてきて結果どうだったから今後こうしていく」という様にしっかりと書かれていました。書かれていたものの中で私が気になったところだけ取り出すと下記の4つになります。(それぞれに私の感想を追記しておりますが,あくまで個人の感想です)


 ・全国平均と比較すると,理科が高く,数学が低い

 理科の前回のテストは令和4年なので白中だよりのグラフがやや違う気がしますが,令和4年の理科の問題と比べると,状況を言葉でなく絵やセリフで書かれている問題が多く,文章から状況を読み取る必要が前回よりなかった印象です。また逆に数学についてはほとんど出題形式に変化がみられませんでした。理科は絵や写真,単語から聞かれていることが推測できるのに対し,数学は問題を読めなければ解けません。

 そのことから「解く意欲があるが問題を解く学力がついていない人」が増えているのではないかと勝手に予想しております。


 ・話し合う活動から考えを深めることにはやや課題がみられる

 この課題は私が教員をしているときに何度も話題に上がりましたが,大前提として『一定の知識が無ければ話し合う活動はできない。』という事を忘れてはいけません。

 例えば,因数分解の話し合いを行う際に,四則演算(分数,負の数,文字式)のルール、指数や約分が【理解】できていないと本題に入れず時間が過ぎて,数学が苦手な子に強い苦手意識を植え付ける結果を招きます。また,相対的にグループ内でできない方になる人は必ず出てきます。そのため話し合いを授業に取り入れる場合はそれらの事に気を配らなければ,苦手な子が増える一方でその結果やればやるだけ平均点は下がると私は思います。


 ・ICT機器の活用に関する項目は全国平均より良い数値がでている

 この傾向は日頃からそれらの機器に接しており,情報リテラシーなどを早いうちに学べるのは非常に良い傾向だと思います。ICT機器の活用についてはそれらを活用できる環境が整っていないと高い数値は出てこないですし,教員一個人の努力ではない事が明らかなので,組織として活用しようという意識が全国平均より高い結果になったと予想します。


 ・自己肯定感はやや低い

 自己肯定感に関しては,謙遜する具合が地域毎に違ったりもするため評価が難しい項目だと感じます。個人で活動をしていたり,何かしらで秀でた成績をとれる人は上げやすいですが多くの人がそうでなく,将来が薄っすらと見えてくる時期も相まって将来の希望と現実のギャップを感じて自己肯定感が下がる子も出てくると思います。そういう子は自分の限界を知るという意味でも,何事にも全力で取り組んでみると自分が知れて将来の自己肯定感に繋がると思うので,ひとつひとつの行事に全力で取り組ませてみると良いと思います。


 このように結果から色々推測し対策案を考えることは簡単ですが,現実に落とし込む際に大きな壁がいくつもあり机上の空論になる事が多いです。是非とも机上の空論にならないように今回の結果をふまえて,学力の維持向上に向けて施策を改善していってほしいですね。

 
 

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